RIKYUは、暗号資産の正確な損益計算と期末時価評価を実現するため、信頼性の高い価格データソースから時価レートを取得しています。この記事では、RIKYUの時価レート取得の仕組みと、それがどのように会計処理に活用されるかについて詳しく説明します。
時価レート取得の基本的な仕組み
価格データの取得先
RIKYUは、**価格アグリゲーター(CoinGecko等)**から時価レートを取得しています。
価格アグリゲーターとは、世界中の主要な暗号資産取引所の価格情報を収集・統合し、より正確で信頼性の高い市場価格を提供するサービスです。単一の取引所価格に依存せず、複数の取引所の価格データを総合的に分析することで、より公正な時価を算出できます。 その中でもCoinGeckoは世界400以上、2万銘柄超をカバーする代表的な価格アグリゲーターです。単一取引所よりも価格の偏りを平準化された価格情報を提供しています。
レートの粒度と適用ルール
| 取引日時と同期日の差 | RIKYU が採用する時価 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 同期日から 90 日以内 | その取引が含まれる 1 時間足の市場平均 | 日常取引の損益計算・スワップ原価補正 |
| 同期日から 90 日超 | 取引日の 日足終値(UTC 0:00) | 期末評価・過去年度の再計算 |
ウォレットタイプ別の価格参照方法
オンチェーンウォレットの取引
オンチェーンウォレット(MetaMask等)の取引では、すべて価格アグリゲーター(CoinGecko等)から時価レートを取得します。
取引所ウォレットの価格参照
取引所内取引(売買・交換):
取引所が提供する価格情報を採用します。
取引所との送金・入金:
取引所では基本的に送金・入金時の価格情報を提供しないため、価格アグリゲーター(CoinGecko等)を参照します。ただし、その取引所から価格情報を取得できる場合は取引所の価格を優先します。
- 取引所から外部ウォレットへの送金
- 外部ウォレットから取引所への入金
- 取引所間の資金移動
重要
同じ取引所ウォレットでも、取引の種類によって価格参照先が異なります。取引所内での売買は取引所価格、送金・入金は価格アグリゲーター価格を使用します。
損益計算での時価レート活用
スワップ取引での時価レート決定
スワップ取引(暗号資産同士の交換)では、以下のルールで時価レートを決定します。
基本ルール:支出トークンの時価に統一
支出トークンの時価を基準として、収入トークンの時価と時価レートを統一します。
- 収入トークンの時価 = 支出トークンの時価
- 収入トークンの時価レート = 支出トークンの時価 ÷ 収入トークンの取引量
例:ETH→USDTスワップ
- 支出:1 ETH(価格アグリゲーター時価:350,000円)
- 収入:2,500 USDT(価格アグリゲーター時価:2,500 × 136円 = 340,000円)
- RIKYUでの処理:
- USDTの時価 = ETHの時価 = 350,000円
- USDTの時価レート = 350,000円 ÷ 2,500 = 140円/USDT
重要な仕組み: 価格アグリゲーターでETH時価が350,000円、USDT時価が340,000円(2,500 × 136円)だった場合でも、RIKYUでは収入USDTの時価を支出ETHの時価(350,000円)に調整して計算します。
補正ルール:収入トークンの時価に統一
支出トークンに時価がなく、収入トークンに時価が存在する場合のみ、収入トークンを基準として統一します。
- 支出トークンの時価 = 収入トークンの時価
- 支出トークンの時価レート = 収入トークンの時価 ÷ 支出トークンの取引量
- 収入トークンの時価と時価レート = 価格アグリゲーターから取得した値をそのまま使用
例:無価値トークン→ETHスワップ
- 支出:100 TOKEN(価格データなし)
- 収入:0.1 ETH(価格アグリゲーター時価:35,000円)
- RIKYUでの処理:
- TOKENの時価 = ETHの時価 = 35,000円
- TOKENの時価レート = 35,000円 ÷ 100 = 350円/TOKEN
平均取得価額への影響: 調整された時価(この例では350円/TOKEN)が、TOKENの平均取得価額更新に使用されます。
NFTの時価認識方法
NFTは利用用途が幅広く、NFTが何を表しているかによって会計処理が異なります。アート、会員証、チケット、ブロックチェーンゲームのアイテムなど多岐にわたります。
重要
現状、RIKYUでは取得した金額と販売した金額を損益として計上する処理を実施しております。お持ちのNFTはRIKYUの計算方法のまま利用できるのか、別の計算方法を採用する必要があるのかはご担当の税理士にご確認ください。
NFT取引の時価認識ルール
NFT受取の場合
取得価額0円とします。
NFT送付の場合
無償提供とします。
- 送付したNFTに取得価額が存在する場合:取得価額を損失として計上します。
- 送付したNFTの取得価額が0円の場合:無償提供を受けたものを無償で譲渡したとして、会計に記録しません。
NFT購入の場合
対価として支払った暗号資産の時価を、NFTの取得価額とします。
NFT販売の場合
対価として受け取った暗号資産の時価をNFTの売価とします。
- 販売したNFTに取得価額がある場合:売価と取得価額の差分を損益として計上します。
- 販売したNFTが無償取得したものだった場合:売価をそのまま損益として計上します。
よくある質問
Q: 他のサービスと時価に差が生じるのはなぜですか?
A: 各サービスごとに時価レートの参照先や参照タイミングが異なるためです。RIKYUでは価格アグリゲーターを使用することで、より公正で信頼性の高い時価を提供しています。
Q: 特定の取引所価格を使いたい場合は?
A: 現在、RIKYUでは価格アグリゲーターからの統合価格のみを使用しています。特定の取引所価格の利用をご希望の場合は、サポートまでお問い合わせください。
Q: 価格データがないトークンはどうなりますか?
A: 価格アグリゲーターで価格情報が取得できないトークンは、「無価値トークン」として分類され、仕訳不要タブに表示されます。期末時価評価の対象外となります。
Q: 時価レートが正しく反映されていない場合は?
A: 取引データの再同期を試してください。それでも解決しない場合は、サポートまでお問い合わせください。
Q: NFTの価格情報はどこから取得していますか?
A: NFT自体の市場価格データは価格アグリゲーターでは提供されていないため、RIKYUではNFTの取引で使用された暗号資産(ETH、MATIC等)の時価を基準として計算しています。
注意事項: 本記事は一般情報の提供を目的としており、具体的な税務判断を行うものではありません。実際の会計処理については、顧問税理士にご相談ください。